美しい建築とは(後)

2020.03.03.Tue.18:39, auther: shida
category: 家づくりの考え, comments(0), -

( 建築家設計の家のリノベーション : 石神井の家 )

 

 

前回書いた

 

美しい建築とは(前)

 

の続きです。

 

その最後に

 

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私が建築家という思考から離れてしまったのには

篠原一男さんの影響があります。

==

と書きました。
 


今から14年前に、ブログにこういう記事を書きました。

 

私的・建築家の終焉

 

その頃、篠原さんが設計した

ハネギコンプレックス という名前のついた

住宅+スタジオの建物がありました。

 

半地下掘られたスタジオ、

コンクリート打ち放し、、丸窓が印象的でした。

 

正直言うとそんなに”すごい”と思ったわけじゃありません。

エントランス部分が小さな広場のような感じられ

それは好きでした。

 

当時、どっぷり”建築家脳”でしたから

建築家の作る”作品”は清く、いつまでも残るもの

と思っていました。

まだ若かった。。

一生懸命建築を考えていたのは確かです。

 

もちろん今だって考えてます。

ただ考える立ち位置は違います。

 

話しを戻します。

その篠原さんの作品が、ある日売りに出て

ずぅっと売れず、最後には解体され

土地を2分割されて売られてしまいました。

 

あっ・・ そんなもんなんだ。

と思ったんです。

『作品』と言ってぼくらは必死に考え

図面を作り現場に通っていたけど

その辺の『物件』と、何も変わりはなかった。。

 

あたり前なんだけど、、衝撃でしたね。

建築家が設計するものも

名もなき建売も、、、同じ。

 

なんだか気持ちが切れました。

建築家的思考から外れてしまったのは

篠原さんのせいでもあります。

 

でも、もうひとつ伏線がありました。

当時、、、

普通の住宅、、普通の家、、が

なんだか「いいな〜」と思うようになっていました。

 

それぞれの家には設計した人がいたわけですが

「建築作品を作ろう」なんて気持ちではなかったと思います。

依頼者の話しを聞いて、その暮し方に注目し

それを整え形にしただけ。。

多少は建築家的色気もあったでしょうけど

ほとんどない。まじめに設計し作られた家。

 

妙に「温かいな」と思って・・・

妙に「かっこいいな」と思って・・・

 

小さな庭や植木、、、

アプローチの石段、、

外灯、、

門扉、、

庇(ひさし)、、

 

どれもこれも、なんて事ない

だけど全体が、、、控え目だけど

「美しいな〜」と感じるようになっていました。

 

「美しい」の中には、

そこに「人」を想像できるという事も入っています。

 

 

リフォームするために内部を解体した家の中に立つと

あらわにになった家のいろいろな部分が

愛おしく思えたり、かっこいいな〜と思えたり

そして、、、

ガランとした内部にある光と、

それに照らされる室内が

 

美しい

 

と思います。

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*私のインスタにUPした写真です

 

私にとって 美しい建築 とは

 

穏やかで質のある光のある建築

 

です。

言ってる事が抽象的で

結局「建築家的じゃないの?」と思われそうですけどね^^

 

私的・建築家の終焉

を書いてから14年

いろいろな事があって、

いろいろな事考えて

なんとなく自覚できるようになった事です。

 

やっと最近・・・

14年か。。。

 

 

 

(おわり)

 

 

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JUGEMテーマ:住宅

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